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「だれかの風であれ」のお知らせ

本日のYahoo!ニュースに掲載されております。
さとう宗幸さんの思い。
千葉晴信さんの活動。
みなさんに伝わることを
作詞させていただいた者として
嬉しく思います。
ご覧いただけましたら幸いです↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160130-00000008-ykf-ent
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「絵を描く」

大崎タイムス連載2016.1.30掲載より

「絵を描く」VOL.48

分数が解った
ルールを教わった

鉛筆の持ち方
跳び箱の跳び方

競うことと協調
努力と成果

小学生のあの頃
熱心な先生のおかげで
私は少し社会的な
人間になった

でも
すっかり絵が
描けなくなった

書き順を教わった
構図を覚えた
決まり事を知った

それから
すっかり絵が
苦手になった

作文が書けなくなった
書き方を間違えるから
苦手になった

必要な教育とは
何を持って正しいと
言えるのだろう

紛争の中にある国で
大人たちは
何を教えているのか

その国としての規範
思想や倫理って

何を学べばいいのか
何かを失くさないのか
その先の教育とは

人と人が手をつなぐ
人が人らしく生きる

何が満たされ
何が足りなかったのか
生きる方法を
どのような形で
伝えるべきなのか

絵は描けていますか
あなたの言葉は
生まれていますか

人と人が手をつなぐ
絵は描けそうですか

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「しるこロード」

大崎タイムス連載・2016.1.23掲載より

「しるこロード」VOL.47

急げと老人は云う
とっくに魚は
腐っている
こんなもの売れる
はずなどない
仕方なく
フタコブラクダに
鞭を打つ
子供の父
まるで手の甲のようだ
地球ほどに拡大した
私の手の甲の上を
歩いている
どうしてこんなことに
なったのか
でもいまは老人を
信じるしかない
心の中で唱える父

風紋は大蛇の群れ
くねりながら前に進む
タクラマカン砂漠
新疆ウイグル自治区
タリム盆地
どうしてわたしの甲が
この地に変身したのか

老人が云った
ここの砂漠の名は
死の世界という意味だ

一度まばたきすると
そこに祖母がいる
店の魚を並べながら
家にあがれと
手招きしている
子供の父に向かって
だるまストーブに鍋
砕いた鏡もちの入った
おしるこの湯気が…

ここに着けてよかった

そこで目が覚めた
妙なものを見たものだ

あの老人は
遺影の祖父に似ていた

父が小学生の時に
祖父は亡くなったと
戦前だったと
聞いたことがある
混乱の最中に
魚屋をはじめ
祖父の逝ったのちは
祖母と子供たちが
生活を守ったのだと

夢に憶う朝


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「空をつかむ」

大崎タイムス連載2016.1.16掲載より

「空をつかむ」VOL.46

その時わたしは
空の壁を知った
そして
海の色を知った
そこは水の洞窟
10歳の冬

休校の知らせが
届く前
急かされる風景に
子犬になって
家を出たものだから
小学生の一人ない道を
不思議とも思わぬまま
学校に向かった

こんな大雪は
めったにない

大通りにかろうじて
車一台の轍こそあれ
歩く道などない
すべてが雪に覆われた

もったり ぼんわり
角という角は
隠されて
同じ風合いの
血族になった白の街
松は まったり
門は もったり
道は みっちり
屋根は やんわり

落ちた!
どこ?
雪で塞がれた
側溝だった

上を見上げたら
高い雪の壁のうえに
丸い地球が見えた
青い空が見えた

昨夜までの大雪が
嘘のように上がり
晴れ渡った空

体はすっぽり
雪の中
目の前の光景に
私は見惚れた

その時わたしは
空の壁を知った
そして
海の色を知った

そこは地球の青
空をつかんだ
10歳の冬

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詩集「なにもかも言葉の化石」刊行のお知らせ

詩集「なにもかも言葉の化石

おかげさまで、刊行情報をお知
らせできることになりました。
2月1日発売となります。

ご覧いただけましたら幸いです。

佐藤三昭

詳しくはこちらです↓
http://www.wadaiko.info


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「どんど外伝」

大崎タイムス連載2016.1.9掲載より

「どんど外伝」VOL.45

町の商工会青年部の彼
裸参りを復活させたい
私も太鼓打ち
じゃあ、やろう!

こんなことから
松飾りを焚き上げる
旧正月の伝統的な行事
「どんと祭」での
裸参りが復活したのは
平成4年のことだった

宮城県の小牛田山神社
子宝に恵まれる社
東北各地に講がある

由緒ある神社にて
旧駅から鳥居までは
参詣の人で列をなした
その光景を詠う

裸参り一行が
御神火に着いたときに
謡を行おうと
書かせていただいた
今も継がれております

『どんど』

古人の
なりわいの
崇め祈りて
歩みたる

やまつみ神の
詣り径
覚しき息吹
ここにあり

真砂しきたる
境内の
ときを刻んだ
松の幹

炎よ照らせ
どんど焚き
命脈の音
ここにあり

かくも賢き
さくやひめ
尊う命
授けたる
今日は左義長
山に神
裸まいりは
ここにあり

(平成四年正月書)

「空を見ていたら」

大崎タイムス連載2016.1.3掲載より

「空を見ていたら」VOL.44

空を見ていたら
降りてきた
ひらひらと
わたゆき

そのちいさな思いは
どこに届けられますか

ゆらゆらと舞いながら
とても柔らかに
私の手のひらに降りた

あの人を想っていたら
降りてきた
ひらひらと
わたゆき

そのちいさな願いは
どこに届けられますか

ふわふわと飛びながら
とても穏やかに
その枯葉のうえに
降りた

あの日を悔いていたら
降りてきた
ほろほろと
わたゆき

そのちいさな優しさは
どこに届けられますか
 
空を見ていたら

ひとつひとつの
感謝でいっぱい

もっこり
もっつり

追いきれないほどの
カレンダーの数字が
降り注がれる

ぼわんぼわんと
わたゆき

そのひとひらの祈りが
私の瞳に溶けました

ここを目指して
降りてきたのですね

空を見たかったのは

そのためでしたね



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