So-net無料ブログ作成
検索選択

「露霜(つゆじも)」

大崎タイムス連載詩・2016.10.29掲載より


大崎タイムス・2016.10.29.jpg

「露霜」VOL.87

今朝の庭の
その葉のうえに
あなたが
舞い降りた

あなたには
残すべき形がない
残すべき意味がない
私が死んだなら
あなたのように
残さない清廉さを
貫くことが
できるのだろうか

あなたは
残さない代わりに
宇宙を手にした
形に縛られない自由
それがすべての答え
今朝の葉に来て
その自在な変容を
教えてくれている
透明な心を
白く変えようと
移ろう姿
朝日に光る
あなたの美しさよ

そして間も無く
透明になり
葉より空に溶け移る

想いと形
見える形と見えない形
見えないからといって
何もないのではない
山がそうであるように
この小石がそうである

想いがある
願いがある
隠されている
秘している

あなたはそうして
大地を持ち上げる
私はザクザクと
あなたを踏む
そんな季節が
もうじき来る

そして
透明になり
落ち葉より地深く
溶け沈む

それがあなた
秘された想いを
抱いて
なにも残さずに



nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

「LOVE LETTER」

大崎タイムス連載詩・2016.10.22掲載より

LOVE LETTER」VOL.86

確かにここにある
あなたがくれた言葉

いまもこの胸に
時を経ても色あせない

私が私として
生きてゆく
旅の道標だから
その文字を
LOVE LETTER
というのですね

あなたが
気づかせてくれた
私に託されていた愛を

人として
命を授かった時から
私の中にすでに
届けられている手紙
そこにすでに
描かれていた
ということを

生き方にこそ
価値があり
残したものに
答えがある

そこに愛はあるか
そこに愛はあったか

そのように生きよう
自分に託された
LOVE LETTERの
読み方

間違えないように
たとえ
伝えられなくても
そのような優しさを
信じ続けるならば
神からの要請に
応えられる

愛を伝えなさい
という
私への
LOVE LETTERに

私はあなたを
愛しています

そよ吹く風のように
心が歌っています



  創作和太鼓駒の会
  第27回定期演奏会より


次回から5回にわたり、晩秋をテーマに
『露霜』『秋灯』『末枯』『コスモス』『石蕗の花』
の掲載を予定しております

nice!(0)  コメント(3)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

「私の眸」

大崎タイムス連載詩・2016.10.15掲載より

「私の眸」VOL.85

守るべきものが
できた
その時に
愛おしさを
知る
それから
というもの
内側から
力が漲った

自分のため
だけでない
かけがえのないもの
そのために
生きることの
本当の
喜びは
私が
生きる
価値を
教えてくれた
ことだ

なぜ
生を
受けたのか

私が
見ている世界は
私という
眸を通じて
誰かに
見せようと
している
きっと
私に
生を与えたものへ

その美しい
心模様を
映し出す使命が
託されている
そう思えるように
なった

守るべきものが
できたから

愛おしむ心に
私が
生きることの
価値を
見つけた


菜の花


  創作和太鼓駒の会
  第27回定期演奏会より




nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

「10月10日」

2016.10.10-1.jpg

10月10日


  秋冷の

    一雨ごとに

     収まりし

         華の行方や

              一粒の種


2-16.10.10-2.jpg




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

「道の途中で」

大崎タイムス連載詩・2016.10.8掲載より

「道の途中で」VOL.84

偶然とは
あるものだ
出会い
そうして
始まった

そこに
風が
吹いた
ように
ここに
光が
さした
ように

しかるべき
川の流れ
たんぽぽ
花咲く
この道の
途中で

あなたは
私の前に
微笑んで
やってきた

生まれる前に
約束した
この場所で
この時間に
私たちは
再会した
のですね

景色が
美しくなる
風が
心地いい
雨が
好きになる

あなたと
出会ったことは
そういうこと

たんぽぽの
花を
踏まなくなった
私の
足元

そうして
始まった
道の
途中で

  創作和太鼓駒の会
  第27回定期演奏会より



nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

「本当の気持ち」

大崎タイムス連載詩・2016.10.1掲載より

「本当の気持ち」VOL.83

ひどく悩んだ
怒りと失望を経験した
悲しかったんだ
私の知る君は
そんなことをする
人ではないから
どうして
あんなことを!
そんなことばかり
考えて静かになると
涙が出た
私も身勝手だけど
悲しかったよ
想い出が泣いている
優しさとは何だろう
冷酷とは何だろう
何のために人は出会い
ともに生きようと
するの?
よくわからないけれど
諍とはそのような
コールタールの
粘ついた黒の一点から
起こってしまうもの
なのかもしれないね
でもそんなはずがない
と信じたいんだ
心に愛の種は
植えられている
そう信じたい
憎むために
生まれてきたのなら
悲しすぎるよね
きっと何かの試練だ
私が悪い
私はあなたに
まだ本当の私を
見せていないから
私の本当を知るために
そうしたのかも
しれないね
私は私が思う理想を
あなたに押し付けて
いたのかもしれない
別れることを
避けるために

いま思うのは
与えられる人に
なりたいということ
あなたのおかげで
そう思えます

別れることに意味が
あるのなら
そうもできる
私がいます
それが
あなたのためなら


 創作和太鼓駒の会
 第27回定期演奏会より



nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感